◆せっけん、シャンプー、ベビーオイル
アジア初開催の今大会、各チームは日本の高温多湿の気候を考慮し、雨や湿気対策に取り組んできた。
スコットランドはシャンプーに浸したボールを使って練習。一方、ウェールズはベビーオイルにつけて、滑りやすいボールに慣れる努力をしてきた。
イングランドは水を張ったバケツをピッチわきに用意。ボールをいったんそこに入れてから、パスの練習を繰り返してきたと、アイランドの新聞アイリッシュタイムズは伝えている。
そのイングランドのロック、ジョウ・ローンチベリーは、9月26日のアメリカ戦を前に神戸市御崎公園球技場で練習をした後、英紙デイリー・メールに、「地元にいるときと比べるとボールが滑りやすい」とコメント。「ボールをしっかりつかむことが大事になるだろう」と語っていた(イングランドは45−7でアメリカに勝利した)。
10月3日に東大阪市花園ラグビー場でフィジーと対戦する、ジョージアのメラブ・シャリカゼ主将は1日、「このW杯では(湿度で)ボールが滑りやすくなっているのは明らかだ」と指摘。
ジョージアもせっけんを入れた水にボールを浸して練習してきたことを明かし、「その効果が表れることを願っている」と話した。
しかし、今大会のこれまでの試合を見る限り、滑るボールに悩まされていないチームはほとんどないように思える。
◆「呼吸すら違う」
日本の湿度の高さは、ボールを滑りやすくする以外にも、選手に影響を及ぼしている。
アイルランドのプロップとしてスクラム最前列で相手と押し合うキアン・ヒーリー選手は、日本での試合について、「呼吸すらいつもと違ってくる。太陽の下でプレーする感じとは全然違う」。
さらに、「プレー中の休憩時間で、素早くいつもの状態に戻すことはできる。でも(ひとつの)プレーの時間が長引くと、肺にかなり負担がかかる」と語っている。
◆同条件にするために
湿度対策として、屋根が開閉式の会場では、開け放って風通しをよくしたらいいのではないか——。そう考える人は少なくないだろう。
しかし、現実にはそれが許されない。1つの会場で複数の試合を開く場合は、全試合を同じ条件にしなければならないと、ラグビーの国際統括団体ワールドラグビーが定めているからだ。
そのため、神戸市御崎公園球技場では、3日にあるアイルランド対ロシア戦も、8日の南アフリカ対カナダ戦も、屋根を閉じた状態で開かれることになる。
また、大分スポーツ公園総合競技場はこの先、1次リーグ2試合と準々決勝2試合の会場となる。それらもすべて、屋根を閉じた状態で開催されることになる。
以下ソース(英BBC)
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis...
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