正代は大一番で思い切りが悪く運に見放されてしまった…
雪予報の千秋楽、果たして結末は【北の富士コラム】
https://news.yahoo.co.jp/articles/ae69333e2657e99b9160e... 14日目、外は寒かったが土俵は熱かった。
正代と照ノ富士が呼び出しの声で土俵に上がる。両者の表情は両人ともに落ち着いている。
時間いっぱいから両力士が正面から正々堂々と立ち上がる。予想通り正代がもろ差しを狙う。
照ノ富士は両脇を固めて差し手争い。正代が先に右差し、そして左も入って有利な体勢となった。
照ノ富士は右手は完全に万歳となり、左上手も引けない。おそらく正代はこの時点で「勝てる」と思ったかどうか。
体勢は断然、正代が良い。誰の目にもそう映ったと思う。正代が勝負に出る。そして寄る。照ノ富士はまわしを
引けず左が相手の首を巻いて残す。
正代が慎重に寄る。照ノ富士が掛け投げで残す。計3回同じような展開と勝つチャンスが正代にあったが、
最後にきて攻めが慎重になったのは惜しまれる。照ノ富士のうしろに回る勝機もあったが、そのときには
すでに体の動きが止まってしまった。反対に照ノ富士が正代の体勢の崩れを見逃さずはたき込んで決着を
つけた。
正代はせっかくの勝機が何度もありながら、思い切りの悪さが出て大きな一番をものにできなかった。
照ノ富士は不利な戦いを強いられたが、少しも慌てることがなかった。これも地獄を見た男の底力であろう。
それと豊富な稽古のたまものがものを言った。
平然としている照ノ富士に対し、正代は息がすっかり上がっている。相手の勢いを利用して勝ちを拾ってきた正代。
大一番に前に出ることができなかった。この日ばかりは運に見放されてしまったようだ。それでも優勝がなくなった
わけではない。力を落とさず頑張ろう。
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