巨人・桑田投手チーフコーチ補佐“先発135球”指令の波紋…OBは理解示すも「菅野以外ムリ」と
2021/01/20 11:15
巨人の桑田真澄一軍投手チーフコーチ補佐(52)が先週末にテレビ出演し、先発投手に「完投指令」を出したことで、波紋が広がっている。
「一軍から三軍まで全部見て欲しいと言われている」と「コーチ補佐」というより「巡回コーチ」であることを明かし、「先発(投手)は中6日、7日の時代。なぜ完投しないのかが、よく分からない」と疑問を呈した。
さらに「僕はよく球数制限って言いますけど、あれは学生に対して。学生、学童野球は成長期だから球数制限が必要。20歳を過ぎて成長してるわけで、ここはしっかり135球を目指して投げてもらいたい。かなり厳しくなると思う。選手からクレームが出るかも分かりませんが、しっかりついてきてもらいたい」と先発投手に注文を出したのだ。
■原監督と類似する投手理論
実はこれ、原監督の理論でもある。「よく100球って言うけど、それはメジャーの中4日の時。日本は中6日なんだから、130球か140球は投げてもらわないと」が持論である。
巨人のある投手は「桑田さんは、試合はもちろん、練習でも球数制限だったり、少ない中で効率良くやるのかな、みたいなイメージがあったんですけど……」と驚きを隠せない。
来月は地獄のキャンプになるのか――。
桑田が斎藤、槙原と「3本柱」を形成していた頃に投手コーチを務めたOBの中村稔氏がこう言う。
「桑田が言うことはもっともです。中6日なら130〜140球を投げるのは当然。桑田が現役の頃は、完投させるための練習をやりました。例えば、ブルペンで『アウトロー(外角低め)に20球』という練習は、ミットが動いたらカウントしない。文字通り、そこに行くまで投げ続ける練習です。コントロールの良い桑田でも80球は要しました。槙原なんて140〜150球。そうやってスタミナをつけたものです」
そうはいっても、今の巨人に完投できる投手が何人いるか。中村氏が続ける。
「菅野くらいでしょう。昨年、高卒2年目で9勝を挙げた戸郷にしても、間隔を空けたり球数を制限したり、ケガをさせないように大事に起用されていました。否定はしませんが、温室のやり方は取っ払う必要があります。巨人の昨年の防御率はリーグトップ(3.34)だが、2点台(2.92)のソフトバンクには及ばない。菅野におんぶに抱っこの先発陣は、はっきり言って脆弱でした。桑田はキャンプインの日に愕然とするかもしれない。完投させるというなら、そのための練習が必要です」
巨人は19日、春季キャンプ一軍S班のメンバーを発表した。音を上げる投手が続出しそうである。
https://news.goo.ne.jp/article/nikkangendai/sports/ni...
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