短時間で簡潔に――。オリンピックの開会式といえば開催国・地域の伝統や文化を表現する絶好の機会だが、
新型コロナウイルスの感染対策で簡素化が迫られる。
2月4日に開幕する北京冬季五輪の開会式で総監督を務める映画監督の張芸謀(チャン・イーモウ)氏。
71歳の映画界の巨匠は、短時間でどのようなメッセージを込めるのか。
「シンプルで安全な条件のもと、素晴らしいセレモニーを作り上げることは私たちにとっての大きな挑戦。
2008年とは全く違う新しい方向性のものになるだろう」。
08年北京夏季五輪に続いて総指揮を執る張氏はそう明かす。
前回は世界四大文明の一つとして中国が誇る悠久の歴史や、改革・開放から急発展を遂げた現代の中国の姿を示す舞台だった。
中国の56民族から1人ずつ選ばれたとされる子どもたちが国旗を持って登場し、団結をアピールした。
張氏は「私たちを初めて世界にアピールする絶好の舞台。
5000年の歴史を持つ中国の文化を紹介し、歩んできた道のりを紹介するために多くの時間を費やした」と振り返る。
新型コロナの影響下で開催される今回は、式典時間と出演者の大幅な削減を迫られる。
開会式は1時間40分以内に短縮して、出演者は約3000人。約4時間を要し、1万5000人が参加した前回と比べると様変わりした。
コロナの感染対策から「人海戦術」はとらない。
演出が制限されるなか、技術革新や低炭素社会、環境保護の理念を反映させるという。
張氏は中国メディアなどのインタビューで「簡素なモダンアートのスタイルで氷と雪のロマンを伝える」と話している。
注目される聖火の点火式は「五輪史上で見たことがないものにする」とも強調する。
(以下略)
https://mainichi.jp/articles/20220203/k00/00m/050/...
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