さらなる高みへ―。ヤクルト・村上宗隆内野手(22)は9日、
東京・北青山の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3億8000万円増の
年俸6億円プラス出来高払いで3年契約を結んだ。球団最高額で、プロ6年目の年俸では球界最高額。
また、球団は2025年シーズン終了後のポスティングシステムによる米大リーグ挑戦を容認。
記録ずくめの一年を終えた主砲に3年総額18億円という最大級の評価を与え、夢を後押しすることも約束した。
「本当に球団には感謝しかない。チームを勝たせる中心で
いたいという思いは変わらない。もっともっとヤクルトに恩返しをしていきたい」
歴史的な一年を終え、注目が集まった契約更改だった。今季はプロ野球新記録の5打席連続本塁打を含め、
王貞治(巨人)の日本選手シーズン最多記録を上回る56本塁打をマーク。
史上最年少で三冠王に輝き、2年連続でリーグ最優秀選手(MVP)にも選ばれた。
6億円は2021年シーズンから7年契約を結ぶ山田の5億円を抜くチーム最高年俸で、
プロ6年目では球界最高額。ソフトバンク・柳田の日本野手最高額6億2000万円にも迫った。
さらなる夢へと続く契約でもある。球団は、3年後のポスティングシステムを
利用したメジャー挑戦を容認。22歳の村上が海外フリーエージェント(FA)権を
取得するのは早くても27年だが、それ以前に球団がメジャー挑戦を認めることを約束した形だ。
現行の大リーグの労使協定では25歳未満のドラフト対象外の外国人選手とはマイナー契約しか結べず、
契約金、年俸を含めて最低460万ドル(約6億3000万円)程度と低く抑えられ、
球団への譲渡金も少なくなる通称「25歳ルール」がある。25歳のシーズンで
満了する今回の3年契約には、村上の夢を後押ししたい球団の思いが込められている。
今後2年で労使協定が改正され、年齢制限が引き下げられれば、
2年後に移籍を容認する異例の取り決めも交わされた。衣笠剛球団社長は
「球団としては前向きに取り組むと伝えた。スワローズの宝であり、日本の宝でもある」
と説明。村上は〝親心〟に感謝し
「そこに僕の実力が伴わないとアメリカにも行けませんし、もっともっと頑張るぞという気持ち」
と決意を新たにした。
夢への道筋ができても、探究心は尽きない。来季の目標を問われると
「全てでキャリアハイ(自己最高)」と宣言した。このオフはプロ1年目から師事する
先輩・青木らと自主トレーニングを行う予定。
「ヤクルトの歴史の中で3連覇はない。歴史に残したい。もう一度優勝して、
日本一になって喜びたい」と日本シリーズで敗れた悔しさを糧に、まずは日本一奪還を見据えた。
さらなる活躍を期す6年目へ、燕の主砲は色紙に力強く「連覇」としたためた。
(森祥太郎)
https://news.yahoo.co.jp/articles/44ecb0c773be50308f177...
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